免疫力をアップしてガン細胞の増殖を抑える
青汁でガンの細胞が抑えられた、ガン細胞が増加しなかった、こうした研究結果があちこちで明らかになっています。娘さんがダイエットのために購入した青汁をガンになってしまったお母さんが飲んでガンが消失したなんていう報告もあります。
青汁のさまざまな効果のなかで、いま最も注目されているのが、ガンを抑制する作用。その劇的な効果を見せたのが、ガン細胞に直接、青汁を加えた実験でした。
人の胃ガンの細胞を取り出し、青汁を加えた結果、ガン細胞の増殖が大きく抑えられたのです。何も加えていない胃ガンでは、ガン細胞が広がっています。これに比べて、青汁を加えたほうは、ガン細胞がまばらになったのです。
無添加のガン細胞と青汁を加えたものでは、72時間後の増殖数値に2倍以上の開きがありました。
この実験の大きなポイントは、青汁そのものが、直接ガン細胞を抑制する、ということがわかったことです。
口から入った青汁は、食道、胃、と消化器官を通過します。この過程で、もし食道や胃の粘膜にガンがあった場合、患部に青汁がふれることで、ガンの抑制作用を発揮してくれるというわけです。
また、すでにガンへの有効性が研究されているバナナやりんごより、青汁の方が効果が高いという結果も得られています。
それにしても、野菜のしぼり汁の青汁に、どうしてこんな効果があるのでしょうか?
研究でわかってきたのが、青汁による「免疫力」の活性化。免疫力とは、ガン細胞やウィルスなど、体に有害なものを排除するパワーのことです。
じつは、体内では頻繁に小さなガン細胞が生まれています。しかし、健康な体では「免疫」というシステムが働き、ガンが育たないうちに死滅させるのです。
体内にガンができると「マクロファージ」という見張り役の細胞が、リンパ球の「T細胞」に報告。するとT細胞が司令塔になってガンを殺す部隊に命令し、ガンと闘うのです。攻撃部隊には、キラーT細胞や、B細胞などがいます。
一方、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)という、ガン細胞を殺す細胞は、自らガン細胞を発見して殺傷する能力を持っています。攻撃部隊が組織なら、こちらはフリーで活動している状態。
しかし、T細胞からの働きかけがあると、NK細胞は、より激しくガン細胞を攻撃します。
このように、さまざまな形でガンを攻撃する能力が免疫力。この働きのなかで、青汁は2つの過程で作用することが、明らかになっています。まずひとつは、青汁によってT細胞の働きが活性化するということ。
青汁の成分によって活発になったT細胞はガンを攻撃する細胞たちに「どんどん働いてガンを殺せ!」と指令を出します。その結果、ガンを殺す力がさらにアップします。
また、T細胞からNK細胞に指令を出すときは「インターロイキン2(ILL-2)」という物質が伝達役を担います。ここで青汁が2つ目の効果を発揮します。IL-2を増やすように作用します。
T細胞が多くのIL-2を出すと、NK細胞が癌を攻撃する能力が高まります。人体実験ではその能力は3倍近くもパワーアップするのです。
こうして青汁で活発に働くようになった免疫部隊が果敢にガン細胞をやっつけてくれるのです。
さらに、青汁でガンの転移が抑えられたという報告もあります。
青汁を与えたマウスと与えないマウス、2つのグループに分け、それぞれ皮膚ガンの細胞を移植します。この皮膚ガンは肺に転移しやすいガンで通常なら時間経過とともに肺に転移します。
ところが、6週間後、青汁を与えたグループではほとんど転移が見られませんでした。
抗がん剤は新しいものが次々に出てきますが、副作用が必ずありますので、副作用のない青汁がガン治療に活躍する日を願っています。ガンと闘う生命力だけを向上させる治療も近い日くるかもしれません。