免疫力をアップしてアレルギー反応を抑える
花粉症やアトピー性皮膚炎などは、一時期よくなっても、体調を崩すとひどくなったり、完治が難しい病気です。薬ではよくならなかったアレルギーが青汁で改善する声がたくさん届いています。また、この青汁の研究がすすんでいます。
花粉症やアトピー性皮膚炎、ぜんそくなどのアレルギー疾患は、近年、急増しています。現代人特有の症状でもあります。この10年間で、乳幼児のアトピー性皮膚炎が2~3倍に増えたという調査結果もあります。また、子供に多いとされていた症状で、大人が悩むケースも増えています。
その原因のひとつとして、専門家が指摘するのは食生活の変化。脂肪分やたんばく質の多い欧米型の食事や、食品添加物の影響です。こうした食生活のかたよりを解消してくれるためか、青汁を飲んでアレルギーの症状が良くなったたという声はよく聞かれます。
大学の研究でも、青汁のアレルギーヘの効果が明らかになりました。たんばく質をマウスに与えた実験で、青汁を与えたマウスは、アレルギー反応が抑制されるという結果が出たのです。
なぜ青汁がアレルギーに効くのか。その流れを知るうえで、体内でアレルギー反応が起こるしくみをたどってみましょう。
たとえば風疹は、一度かかると二度とかかりません。それは原因となるウィルスに対して、身を守るための「抗体」が作り出されるから。再び同じウィルスが体に侵入すると、この抗体が撃退してくれるわけです。このシステムを「免疫」と呼びます。
免疫は、体に害を与える細菌やウィルスなどの異物に反応する食ベ物など体に害にならない物にまで過剰に反応する状態が「アレルギー反応」です。
くしゃみや鼻水は、異物を体から追い出したり、侵入を阻止する、免疫反応のひとつ。風邪などのウィルスを撃退するのに有効です。しかし花粉症では、体には害がないはずの花粉にまで、こうした免疫反応が出てしまうのです。
本来、体を守るはずのシステムが暴走して、逆に体を傷つけるほど過剰に働くのがアレルギー反応なのです。
こうしたアレルギー反応を引き起こす異物を、アレルゲンと呼びます。
アレルゲンが体内に入ると、体は「IgE(免疫グロブリンE)」という抗体を作って、戦いの準備を始めます。そして再びアレルゲンが侵1人すると、排除しようと働きます。これがくしゃみや、鼻水、目のかゆみなどの反応です。
しかし、青汁を飲むことによって、このIgEという抗体ができにくくなることが、マウスを使った実験でわかったのです。
マウスを2つのグループに分け、一方には青汁を与え、もう一方には与えません。そして、アレルゲンとなる卵白の中のたんばく質を大量に注射し、IgE抗体を作らせます。
その後、再びこのたんばく質を与えると、アレルギー反応が起こることに。しかし、青汁を与えたマウスのグループはIgE抗体の値が低く、アレルギー反応が起こりにくくなっていたのです。
青汁がアレルギーを抑制することは、別の実験でも証明されています。体内で抗体ができるまでには、いくつかの免疫細胞が関わっています。
まずは、アレルゲンの情報を得た免疫細胞の「T細胞」が「B細胞」に働きかけて抗体をつくります。ここで青汁を与えたマウスのT細胞を見ると、分裂や増殖しやすさの指標となる数値が低くなっていました。
つまり、青汁を飲むことでT細胞の活動が抑えられ、抗体が作られにくくことがわかったのです。抗体ができなければ、無用なアレルギー反応は抑えられることになります。
現在、さまざまなアレルギー症状に悩む人は日本人の3分の1にものぼります。
しかし、根治療法が難しい現代においては、症状を抑える対処療法がほとんどです。つまり、永遠にツライ症状をつきあっていかなければならないのです。ツライ症状がでたりよくなったりを一生続けなければいけないのです。
しかし、青汁を飲むことで症状を事前に抑えることも可能です。
花粉症状は、アレルゲンが一定以上になると症状がでます。青汁でのアレルギー症状を抑える日も近いかもしれません。