切り傷・皮膚病

水虫や慢性乾癬症などにも効果が

応急処置的にも症状を抑えることができる

細菌がつくり出す毒素の中和作用も

かずは傷口を清潔にすること

切り傷や打ち傷、刺し傷、すり傷などは、それほどひどくなければ、アロエベラを塗るだけですぐに痛みが取れますし、また細菌がつくり出す毒素の中和作用、および止血作用が働いて、応急処置としても役立ってくれます。アロエベラには、細菌の増殖を抑える働きもあります。

手当ての第1段階は、傷口を清潔にすることが大切で、水で血や泥などをよく洗い流し、それから、アロエベラのゼリー状の葉肉、あるいは原液をガーゼに塗って、これをキレイにした傷口に貼り、その上から粁創膏で押さえるようにします。アロエベラが乾いたら、新しいものに貼り換えるようにします。これで、一週間以内に治ってしまうのがふつうです。

なお、傷や火傷の回復を速やかに進めるのに、亜鉛が効果的に作用することが明ちかにされています。ポーリィズらが、同じ種類の手術を受けた患者を対象に、亜鉛のサプリメントを投与するグループと、投与しないグループで、傷口が全快するまでの日数を比べたところ、サプリメントを投与されたグループでは傷の回復スピードが約3倍も短縮されたと報告しています。アロエベラにはもちろん、亜鉛が含まれており、この点でも、皮膚の修理作業に有効に働いていると考えられます。

皮膚病のなかでも水虫は、悩んでいる人が多い疾患の1つですが、水虫の原因はカビの仲間の白癖菌で、非常に頑固なことで知られています。

水虫の治療にはアロエベラの湿布がたいへん有効です。アロエベラの原液を脱脂綿などにたっぷり浸して患部に当て、絆創膏などで押さえるようにします。アロエベラの殺菌作用や、かゆみをやわらげる消炎作用が効果的に働いてくれます。

このアロエ湿布は、長く続けることが大切で、その他の皮膚病にも効果があります。その一例として、1966年にホルトらは、乾癖症に対するアロエベラの効果について臨床研究を行なっています。

中程度の慢性乾癖症患者60人を、アロエベラの親水性クリーム(アロエベラを0.5% 含有) を塗る人と、プラセボ(偽薬)クリームを塗る人に分け、1日3回、週に5日連続、4週間にわたって、それぞれのクリームを使ってもらいました。

その結果、プラセボクリーム・グループでは6.6% の人だったのが、アロエベラクリーム・グループでは83% の人に乾癖症の改善が見られたのです。

アロエベラがこうした皮膚の障害に対して有効性を示す理由について、整理すると、次のような点が挙げられます。

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